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「がんばればできる」は私には効かなかった|境界知能当事者が考える、本当に大切なこと

「がんばればできる」

日本ではよく聞く言葉です。

根性論・精神論を好む文化は、今も日本社会のあちこちに残っています。

でも残念ながら、根性論では解決しないことがたくさんあります。

特に、認知機能に特性がある境界知能の当事者にとっては。

「自分も周りと同じようにできる」は勘違いだった

境界知能の特徴のひとつは「認知機能が弱い」こと。

平均的な知能の人が「普通にできること」が、境界知能の人にはできなかったり、できるまでにものすごく時間や労力がかかったりします。

周りの人が普通にこなしているのを見ていると、「自分も同じようにできるはず」と思ってしまう。

でも実際にやってみると、うまくいかなくて…困ったり、落ち込んだりします。

少なくとも私の経験では、これが何度も繰り返されてきました。

あたりまえの光景を毎日目にしているから、「自分もできる」と思ってしまうのです。

そこには「できる人でありたい」という願望もあります。

でもまず、その勘違いに気づくことが大切です。

現実を正直に見る——これはつらいことでもありますが、大切な第一歩だと感じています。

知らず知らずのうちに、自分を軽く扱うようになる

知能が低いことで、親や周りの人から馬鹿にされたり、軽く扱われてきた経験がある人は少なくないと思います。

そのとき怒りを感じたり、傷ついたりしますよね。

でもそれが積み重なると、気づかないうちに「自分で自分を軽く扱う」ようになってしまうことがあります。

一度自分を低く見てしまうと、そこから取り戻すのはとても難しくなります。

だから、身近にいる人・環境はとても大切なのです。

生きる上で私が大切にしていること

①なるべく「考えなくていい」仕組みをつくる

認知機能が弱いと、毎日のちょっとした「選択」が積み重なって、ものすごく疲れます。

持ち物を増やさない、服をシンプルにする、メイクを決めておく——

「選ばなくていい状態」をつくることが、日々の消耗を減らします。

ミニマリストやシンプリストの考え方が参考になります。

家事の負担軽減も同様で、子育て系のサイトやまとめが役に立つこともあります。

②「どんな環境に身を置くか」を考える

どんな人と関わり、どんな場所にいるか——これが生き方を大きく左右します。

それぞれの居場所(世界)によって、価値観は異なります。

自分にとって居心地のよい価値観の中で生きていくことが、精神的な安定につながります。

③心が安定する「居場所」を大切にする

家族、友人、仲間、パートナー——「心から落ち着ける居場所」があることが、生きていく上でとても大切です。

社会福祉の支援情報も、いざというときに力になります。

お金よりも心の安定を優先する。

これが、無理をせずに生きていくための基盤だと思っています。

④お金の知識を身につける

境界知能の人は、低賃金の仕事につく可能性が高く、長く働いても収入が上がりにくいことがあります。

これを前提に、早いうちからお金の知識を身につけておくことが大切だと思っています。

特に気をつけたいのはローンやリボ払い。

月々の支払いが少なく見えても、トータルでは多く払うことになります。

認知機能が弱いと「計算が難しくてよくわからない」ということが起きやすく、気づかぬうちに損をしてしまうことも…

世の中は「考えなくても買えるように」、あま〜い言葉でいろんなモノが売られています。

平均的な知能の人でも罠にはまるので、より一層の注意が必要です。

⑤「サイドFIRE」という選択肢

1,000万円を貯めてサイドFIRE(セミリタイア)という生き方があります。

NISAなどを活用した資産運用で、「働かない・ちょっとだけ働く」という選択です。

高い収入を目指すのではなく、「自分が生活できればいい」という視点でお金を使い、必要な分だけ稼ぐ。

これも、境界知能の当事者にとってひとつの現実的な戦略だと感じています。

まとめ:まずは「自分を知ること」から始める

  • 「自分も周りと同じようにできる」は勘違い——まずここに気づくことが大切
  • 認知機能が弱いと知った上で、「考えなくていい仕組み」をつくる
  • 身近な人と環境は、自己評価にも直結する
  • お金の知識を身につけて、ローンや詐欺には特に注意
  • 心の安定と居場所を大切にする
  • サイドFIREも選択肢のひとつ

「がんばればできる」ではなく、「自分の特性を知って、自分なりの戦略を立てる」

それが、境界知能当事者の私にとって一番大切な考え方になっています。

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